036.時空を超えて
確かに飲み過ぎた。
でもまだ2次会なのに、みんなでタクシーに押し込めるとはどういう了見だ。僕が主賓だぞ。
気に食わないので、街を少し走っただけで、すぐ降ろしてもらった。
お釣りもちゃんともらった、ような気がする。
035.お菓子を買う
「どうしたの?1つなら買っていいんだよ」
諒はお菓子売り場の前で、腕を組んでいる。
悩んでいることを表現したいのか、「うーん、うーん」と声に出しはじめた。
なんだろう、2つ欲しいのかな
033.事務所にて
誰かが階段を上がってくる。音楽を止めると、現れたのは辺見さんだった。
027.いつも通りの
通り過ぎていく雲の中から、冷たい破片が降ってきて、やがて目を開けていられなくなる。うん。
それでその里には、太郎やら次郎やらの子ども達が眠っていて、うん。
静かな夜をもっと静かにして、記憶は降り積もって厚い層になっていく。